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2008年4月 9日
改正パート法施行、県内企業、正社員化を加速―即戦力を囲い込み。

 パートタイム労働者の待遇改善を促す改正パートタイム労働法が四月から施行され、長野県内企業はパートの正社員化を加速している。少子高齢化で人手不足感が強まるなか、経験豊富なパートを即戦力として囲い込む狙い。特に顕著なのが出店を急ぐスーパーや取扱商品が多様化する金融機関だ。

 食品スーパーのマツヤは二〇〇七年度、二十人超のパートを正社員に転換した。正社員への登用制度は数年前に導入済みだが、〇七年度の実績は〇六年度の二倍に。〇八年度も二十人程度を見込み、「新規出店のペースに合わせ、さらに増加もあり得る」(総務人事部)という。

 同業のニシザワ(伊那市)はパートをいったん嘱託社員に登用し、さらに正社員に転換する制度を約五年前に導入。〇七年はパートの十五人が嘱託社員に、三人が正社員になった。ツルヤ(小諸市)は三十歳までだった年齢制限を〇七年十月に撤廃して以来、計四人を正社員として登用した。

 小売業で正社員化が活発なのは「新卒だと養成期間に最低一年はかかる」(マツヤ)のに対し、「パートは基礎訓練済みで、即戦力になる」(ツルヤ)ためだ。「有能なパートの流出を防ぐ」(ニシザワ)狙いもある。

 金融機関にも広がっている。八十二銀行は一日、全パート職員の約六%にあたる百一人を正社員に採用した。勤務時間を延長する一方で証券外務員の資格取得を求めるなどスキルを高め、「営業店の体制強化につなげる」(人事部)。上田信用金庫(上田市)も一日付で三人を正職員に転換した。

 今後の転換を検討する企業は多い。ホームセンターの綿半ホームエイド(長野市)はパートの正社員化制度を年内にも設け、〇九年度の実施を目指す。長野銀行は「時期は未定だが、制度はつくる方向」とし、松本信用金庫(松本市)も「なるべく早く正社員化する」という。

 一方、製造業の動きは鈍い。HIOKIは「正社員には技術力や専門知識が必要。パートから単純に切り替えるのは難しい」と話す。「生産現場では、そもそも短時間勤務のパートがなじまない」(ミマキエンジニアリング)ことから、パート職員がほとんどいない企業は多い。

 ▼改正パートタイム労働法 パート労働者の待遇を改善するため四月一日に施行された。賃金や退職金の有無など待遇面で正社員との差別を禁じる。従来は正社員と同じ仕事内容や時間でも待遇差が生じる場合があった。

 

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